ゴッホ展のイチオシ コレを見る

上野の森美術館で開かれている「ゴッホ展」のイチオシ作品を4点紹介しよう。

日本人は印象派が好きだが、とりわけゴッホは人気がある。あにはからんや、会場は大変な混雑である。コレという作品を決めて見に行かないならば、いたずらにひとの頭ばかりを眺めてフラストレーションを溜めるばかりであろう。

そこで今回はゴッホ展を見るにあたってのコレ・・・わたしのイチオシを4点、お伝えしよう。

「馬車乗り場、ハーグ」

ゴッホ最初期の作品である。ゴッホはほぼ独学で画業に入ったのだが、絵の具、特に油絵具の扱いには相当手練れたものがある。これはいったい、天賦の才なのか・・・はたまた油彩技法が誕生して以来のこのあたりの伝統によるものなのか・・・とにかく油絵としてとて「美味しい」一品に仕上がっている。

また額縁がとてもいいのでぜひ一緒にご賞味いただきたい。この絵にこの額縁を取り合わせた人は素晴らしいセンスの持ち主だな。

「クールブヴォアのセーヌ河岸」

ゴッホの作品ではない。モネの作品である。でもこの展覧会の中ではとびぬけて良いので仕方がない。モナコ王宮コレクション所蔵ということで、わたしも初めて見た。

すばらしい。木立越しに広々とした風解が見えるという構図はわれわれにはとてもよく分かるな・・・その前面にあって画面全面を覆っている木立のひとつひとつの葉をご覧いただきたい。モネはこのときいわゆる「ひとつひとつの葉になって」いる・・・目で追っていくとまるでセーヌ河岸の風が身中を吹きわたっていくようだ。1878年、モネ38歳の時の作品である。恐れ入った。

「ロクブリュヌから見たモンテカルロ、エスキス」

これもモナコ王宮コレクション所蔵。素晴らしい・・・画中をのたくる青や紫の筆使いを見よ・・・エスキスということだが、完成作として現代美術の作品として展示されていても不思議ではない。

この頃のフランス絵画に影響を与えた日本絵画としてはよく浮世絵のことが語られるが、わたしはモネの筆使いを見ていると、水墨画なども見ていたのではないかと思ってしまう。この絵など、わたしは勝手に長谷川等伯などを思い浮かべてしまう。

「麦畑とポピー」

イスラエル博物館が持っている作品だということで、わたしも初めて見た。

麦の茎や葉・・・その緑のじつに生々しいこと・・・そして深紅のポピーが手前から画面奥までずーっと咲いている様子が筆の斑点でじつに巧みに、生き生きと表されている。

同じ主題を扱ったモネの絵に匹敵するな・・・

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