フェルメール展を見る方法

上野の森美術館で開かれているフェルメールを気持ちよく見る方法を紹介しよう。

いつ行くか

世界に37点といわれるフェルメールの作品が10点も来るのだから、美術館は連日大盛況である。館外に延びる長蛇の列、そして館内で絵を覆い隠す無数の人の頭・・・静逸なフェルメールの世界がこれでは台無しである。せっかくなのだから、落ち着いて見たい。ではいつ行くか。

それはずばり、あなたが行きたくない日、行きたくない時間である。どういうことか。あなたが考えていることはたいてい他の人も考えているのだ。つまり、あなたが行かない日は他の人も行かないので空いているわけだ。

具体的には、雨の日、雪の日、次の日が仕事の日である。ちなみに昨年末は12月28日がねらい目であった。28日は金曜日であると同時に仕事納めの日である。たいていの仕事場では午前中に仕事を片付け、午後は掃除をして、そのあとお酒という流れである。気分的にも、緊張の糸がほぐれたところでは食ったり飲んだりしたいのであり、趣味の時間は一晩寝て次の日というところではないだろうか。わたしはこの日の19時~20時に入場するチケットを買って19時20分に入場した。結果はビンゴであった。人の頭に邪魔されず、間近で、もちろん立ち止まって心行くまで7点のフェルメールを楽しむことができた。

さあ、では年明け、2月3日までのフェルメール展にいつ行くかだが、はっきり言って会期が押し迫った最後の2週間は絶望的である。わたしなら14日の月曜日か6日の日曜日、ともに19時~20時に入場するチケットを買っていく。でなければ15日の火曜日か7日の月曜日である。

どう見るか

さて、首尾よく会場に入ったらまっすぐフェルメールの部屋へ行こう。一番奥である。ここでも欲をかいてはいけない。

まず第一に見るべきは「牛乳を注ぐ女」(1658年-1660年 アムステルダム国立美術館)である。実物は図版よりもさらにシャープだ。素晴らしい・・・わたしは酔ったりすると、ものがいつもよりはっきり見えるときがあるが、まさにこんな感じである。

次に「リュートを調弦する女」(1662年-1663年 メトロポリタン美術館)である。絵も素晴らしいが、とにかく額縁が素晴らしい。素晴らしいセンスである。

そして実物で見ると数倍良かったのが「ワイングラス」(1661年-1662年 ベルリン国立美術館)だ。図版だと、道具立てや説明が少しうるさく感じられたのだが。実物はとても自然に見え、それどころか、画面左手のステンドグラスなどとてもシャープで、画面をぴんと張り詰めさせるのに効果的である。

あと参考までに「マルタとマリアの家のキリスト」(1654年-1655年 スコットランド・ナショナルギャラリー)を見てほしい。これを見ると、フェルメールの質というのははやはり小さなサイズで生きてくるということがよくわかる。

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