あなたの知らない素敵な美術館

あなたの知らない素敵な美術館を紹介しよう。熱海にあるMOA美術館である。それなら知っている、尾形光琳の「紅白梅図屏風」のあるところでしょ・・・という声が聞こえてきそうだ。その通りだ。それであなたは実際に入ったことはあるか?おそらくないであろう。わたしもそうだった。食わず嫌いというやつである。いつの世も、どこの世界でも食わず嫌いは損をする。わたしも今回そのことを思い知った・・・

ではMOA美術館の見どころを紹介しよう。

エスカレーター

まずはバス発着場からエントランスを通って本館に向かうエスカレーターである。話には聞いていたが、まさにこれほど長大とは・・・京葉線の東京駅よりも長いのではないか・・・天井の電飾がアニメにでも出てきそうな、近未来の感じを出している。そしてエスカレーターの終点には円形ホールがあって、天井に素敵なプロジェクションマッピングを映し出している。依田満・百合子夫妻の作品(2005年、2006年)である。

レストラン

続いてはレストランである。今回は「オー・ミラドー」というレストランに入り、何の気なしにランチセットを注文した。シェフには申し訳ないことに、正直あまり期待していなかったのだが、わたしの予想は見事に裏切られた。すごく良いのである。どのくらい良いかというと、ワシントン・ナショナルギャラリーや故宮博物院のミュージアムレストランにも引けを取らないくらい良かった。

わたしは肉料理をチョイスしたのだが、外はカリッと香ばしく、中はジューシー。それになによりいろどり、盛り合わせが素晴らしい。デザートも頼んだのだが、こんなプレートで出てきたデザートにわたしはお目にかかったことがない。コーヒーカップもいかにも美術館っぽいではないか・・・

これでセット2800円、デザート400円、しめて3200円はお得である。

光琳屋敷

そして光琳屋敷。これは1712年、光琳が京都に建てた屋敷を、資料に音づいて復元したもので、光琳が「紅白梅図屏風」を描いたころの暮らしぶりがしのばれる。

わたしが感じたのは、やはりなんといってもセンスの良さである。外壁の板塀に使われたのは杉板を焼いたものであろうが、じつに美しく木理が流れていて、心地よいリズム感を感じさせる。中庭を望む部屋の障子戸に使わている板もじつに細かく、きれいに目が通っていて、さぞかし高くついたのではないだろうかと勘繰りたくなる。

全体に清潔感溢れる、気持ちの良い建物である。わたしは見ていて桂離宮や沼津の御用邸を思い出した。てらいがなく、素直に、きちんと作ってあるのである。

残念ながら、内部の見学は期日が定められているようだが、外から見るだけでも十分楽しめる。付近に植わっている梅の木もじつに風情があって良い。

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