ドイツ人の食について考える

今回はちょっと気分転換・・・ドイツ人の食について考えてみよう。

といってもいわゆるグルメ情報ではなく、食にまつわるトピックスであるので、これからドイツ語圏へ行かれる方は参考にしてほしい。

タルタルステーキTartar-Steak

わたしが初めてドイツ語圏を旅したのは今からちょうど30年前のこと。最初に降り立ったのはミュンヘンだった。飛行機の中で知り合った学生とまずは腹ごしらえをしようとレストランに入ったのだが、当時、全くドイツの分からなかったわたしは何を頼んで良いのか分からない・・・そこで目についたのが「Tartar-Steak」の文字。おお、これってハンバーグのことかと思って喜んで注文した。

しばらくして出てきたのは真っ白な皿の真ん中に盛り付けられたルビーのようにピカピカ光る生肉の「たたき」であった。たたきの周りには薬味や香辛料が美しく盛り付けられている。

生まれて初めて目にするタルタルステーキに、わたしはそれを自分で混ぜ合わせて食べるのかと思い、ありがとうと言って皿を受け取ろうとすると、スーツにネクタイを締めた髭に眼鏡のウェイターは、怖い顔で皿をひったくると、ワゴンにのせ、わたしたちの目の前で混ぜ始めた。どうやら仕上げは客の前でやることになっているらしい。

さあ、そのタルタルステーキの味は・・・月並みだが、とろけるようなとはまさにこのこと・・・薬味と香辛料の関係だろうか、テーブルに出されているパンとよく合うのである。当時は貧乏だったから水で我慢したのだが、今度行ったらぜったビールを飲んでやる。それとワインも・・・

ゼンメルSemmel

さて、ミュンヘンからドイツ国鉄を使ってドイツを北上したわたしはフランクフルトのユースホステルに宿を取った。日本でもユースホステルを使っていたわたしは、ユースホステルでたっぷりと腹を満たしておいて日中は食べないで済ませるつもりであった。わたしの旅した北海道や東北、北陸のユースホステルでは、焼き魚や卵、みそ汁にご飯、焼きのりと、それはぜいたくな朝食が供されたのであった。

ところが・・・そのフランクフルトのユースホステル。時間になって食堂に降りていくと、皆、カウンターの前に並んで一枚ずつ朝食の皿を受け取っているのだが、なんとその皿にのっているのは「ゼンメル」という直径10㎝ほどの丸くて硬いパンが一個きりであった。付け合わせはジャムとバターだけ・・・カウンターの女性が「お代わりしていいわよ」といっているので喜んでそのほうを向くと、どうやらお代わりしていいのはコーヒーだけのようであった。

とはいえ・・・そのゼンメル、クリスピーでなかなかうまい。(ドイツ人はクレスプという)みなそれを半分に開いて、ジャムやバターを塗りつけて食べていた。形状はベーグルに似ているが、ベーグルほどもっちりしてはおらず、わたしはこっちのほうが好きだ。

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